22日、ひがし町診療所は田植えの日でした。
去年につづき、ことしもまたスタッフ中心に少人数での作業です。コロナ以前は診療所の患者、デイケアのメンバー、浦河町の精神障害者グループ「べてるの家」のメンバーなど、200人以上が集まるにぎやかなお祭でした。それが2年つづきの自粛体制です。
泥まみれになってはしゃぎまわる子どもの声がなく、鐘や太鼓の踊りや歌もありません。

それでも診療所スタッフや、かねてから田んぼ作業に関わっていたメンバーなど20人あまりが集まりました。
田んぼは約1反。きのうまで張っていた水を朝になってから抜き、泥が現れたところにローラーで印をつけました。その印に沿って苗を3本から5本、手で植えてゆきます。ことしは低温で育ちが遅かったようですが、その分丈夫そうな苗です。

いつもの田植だと、子どもが遊び半分に植えたり、認知症のメンバーが自分勝手に植えたりするので、あちこちで苗の列が曲がったり消えたりします。その「直し」に時間がかかりました。でもことしはおとなばかり、しかもなれた人が多かったので、植えた苗はきれいな列になっています。直しもなくてすみました。

9時過ぎにはじめ、12時にはほぼ終了。人数が少なかったので1日で終わるかどうか、診療所の田んぼ担当の「社長」、木村貴大ワーカーが心配していましたが、天気にも恵まれ午前中で作業を終えることができました。
本来なら田植のあとはみんなでバーベキューやたこ焼き、昼食会を楽しみます。ことしはそれもなしでちょっと残念です。
秋の収穫祭にここで大人数の集まりができるかどうかは、微妙なところですね。
診療所の精神科医、川村敏明先生は、22日午前中は外来診療でした。昼休みにいちど田んぼにも来たのですが、すぐまた診療所にもどっています。土曜日でも、診療所は午後にコロナ・ワクチンの接種を進めなければならないので。

北海道は21日、新規感染者が727人と過去最高を記録しました。
診療所は、来週も今週とおなじように、デイケアの活動を抑えることにしています。
メンバーのなかには、学校が休校になって子どもが家にいるため、ストレスを抱える人が出てきたようです。そのケアも必要になりました。
(2021年5月22日)