コロナ・ワクチンの3回目の接種が現実味をおびています。
アメリカ政府が「ワクチンを受けた人でも、8か月後に追加接種を受けるよう」勧めることにしたためです。
日本も遠からず追随するでしょう。
またあのワクチン接種か、と思うと気が重いけれどやむをえませんね。
ニューヨーク・タイムズ報道です(U.S. to Advise Boosters for Most Americans 8 Months After Vaccination. Aug. 16, 2021, The New York Times)。

対象となるのは、アメリカでファイザーかモデルナのワクチンの2回接種をすませた人で、なかでもまず老人ホームに入居している高齢者、その職員、救急医療の担当者です。それから一般の高齢者、一般成人という順序で、これまでのワクチン接種とおなじです。
3回目の接種は、ここ数週間、バイデン政権内部で議論になっていました。するべきだという暫定的な結論が出たということでしょう。
そうなったのは、ひとつにはイスラエルやイギリスで明らかになったように、ワクチンの効果が6か月以上たつと低下する傾向があること。もうひとつは、既存のワクチンはコロナ・ウィルスのデルタ変異株に対して有効性が落ちるとされるからです。

アメリカではことし春、コロナ・ワクチンの接種が進み、一時は「これでコロナは乗り切った」と安堵感が広がりました。
しかし6月以降、デルタ変異株が猛威をふるっています。ワクチンを受けていても感染する「ブレークスルー」のケースも増えました。
追加接種というアメリカの決定は、コロナとの戦いが新局面に入ったことを感じさせます。

もともとのコロナ・ウィルスはそれほど感染力が強くなかった。しかし世界的に感染がくり返されたため、去年秋、感染力の強いデルタ変異株が出現しました。デルタにしろ何にしろ、感染がくり返されればさらに強力な変異株が生まれるかもしれない。そうなればいまあるワクチンすら効かなくなる可能性がある。
そんな悪夢のような事態が到来するまえに、3回目の接種を進めたい、そして感染の広がりを抑えたいというのが専門家の考えです。
ぼく自身はことし7月にワクチンの接種をすませているけれど、来年3月以降、3回目の接種をすることになるのかな、と予測しています。
(2021年8月18日)