中国メディアがスウェーデンの人気ブランドH&Mを激しく攻撃しています。不買運動も起きているとか。
H&Mが、自社の製品にウイグルの綿を使わないといったから。いや、そういったのかどうか、出もとはSNSのコメントらしいので確認できないけれど、要するにウイグル問題でH&Mが「懸念」を表明したことは確からしい。その「懸念」だけで中国は激怒した、とBBCが伝えています(Nike, H&M face China fury over Xinjiang cotton ‘concerns.’ March 26 2021, BBC)。

中国がそれほど否定するなら、ぼくはウイグル問題はほんとにあるんだろうと信じちゃいます。100万単位のウイグル人を収容所に隔離し、強制労働させるだけでなく、ウイグル文化とイスラム教、ウイグル語を捨てて漢民族に同化せよと迫る。不妊手術を強制し、生まれた子どもは親から引き離して漢民族の里子に出す・・・
そんなのは今世紀最大のウソだと中国はいっているらしい。
でも現地の取材に行ったBBCクルーが正体不明の男たちに妨害され、徹底的に排除される映像を見ると、きっとここにでは恐ろしいことが起きてるんだろうと思わないわけにいきません。

BBCがウイグル問題をずっと継続して伝えていることは、1月14日にもこのサイトで書きました(「ウイグルの綿」)。その後ウイグル問題は米中首脳会談の議題になり、EUやイギリス、アメリカ、カナダは3月22日、中国の関係当局者への経済制裁を発動しています。日本政府はぼおーっと様子を見ているだけだけど。
さて、ぼくは混乱します。
中国が怒りを向けているブランド、H&Mって何だ? 「ファスト・ファッション」っていう分野らしいけど、ユニクロの競合メーカーだろか。

生産されているとされる
もしH&Mがウイグルに「懸念」を表明して中国にいじめられているなら、そういう企業の製品を買いたいと思います。二子玉川にショップがあるらしいからこんど行ってみようか。でもぼくなんかに買えるものがあるんだろうか。
中国はH&Mだけじゃなく、ナイキもアディダスも標的にしているので、それも買わなきゃいけません。そんなことしても、中国の圧倒的な経済力に対抗できるわけはないけど。
それでも求めるのは、H&Mを買いたいと思うこころの平和です。
(2021年3月26日)