コロナさらなる変異へ

 コロナの「新ワクチン」がアメリカで開発され、この秋から使われるとこのブログに書きました(6月15日)。新ワクチンは、いま流行しているオミクロン株に効果的だとも。
 でもこのワクチンが出回るころには、もうオミクロンは終わっているかもしれない。
 ウィルスの変異が早く、ワクチンが追いつかないかもしれません(F.D.A. advisers recommend updated boosters that target forms of Omicron. June 28, 2022, The New York Times)。

 もう何がなんだかわかりませんね、コロナ。
 新型コロナウィルスのさらに新型が出て、変異株のさらに変異株が出てくる。
 ワクチンも3回目だけでなく4回目も、それも新型に切り替わるかもしれない。
 いまのところ、オミクロンの新変異株 BA.4 や BA.5は、かつてのデルタ株などにくらべると感染力は強いけれど重症化しにくい。だから変異してもそんなに心配はありません。
 問題はこうして刻々とコロナウィルスが変異しているので、いまのワクチンがだんだん効かなくなっていることです。

 アメリカFDA(食品医薬品局)の専門家会合は28日、新ワクチンが必要という方向で一致しました。けれどワクチンはどうしてもウィルスの変異より一歩遅れてしまう。そこをどう考えるかでは、明確な目標を打ち出せないでいるようです。

米FDA

 一方疫学の専門家は、年末に向かってコロナが次の感染ピークを迎えると予測しています。そのころまでには社会全体の免疫力が低下し、ウィルスの変異が進み、室内活動が多くなりますから。若者にとってコロナは以前ほどの脅威ではないけれど、依然として高齢者は自衛しなければなりません。来年3月までの1年間にアメリカでは、おそらく高齢者を中心に9万5千人から20万人がコロナで死亡するという予測もあります。

 若者はともかく、高齢者が考えるべきことはいつ4回目のブースター、追加接種をするかでしょう。
 ぼく自身は2月に3回目の接種を受けたけれど、それから時間がたてばたつほど免疫力は落ちると思っています。この秋以降、機会があれば4回目を受けたい。もちろん日本にはアメリカのような新型ワクチンはないだろうから、いまあるファイザーかモデルナでがまんしなければなりませんが。

 4回目をするのは、コロナにかかりたくないというより外に出たいからです。
 家にこもるのではなく、機会があればみんなの顔を見ながら話がしたい。そうして出かければいつかどこかで感染のリスクはあるでしょう。それに備えての4回目です。
(2022年6月29日)