庭の白梅の最初の1輪が咲いたのは1月2日のこと。
寒さの盛りだったので、何日もかけてゆっくりと花開きました。いっぱいに咲いたのは数日後、それから2輪目が咲くまでに1週間かかっています。
満開になって、春一番が吹きました。でも散ることもなく、1か月あまり咲きつづけています。メジロが来て、よく蜜を吸っていました。

もう1本ある紅梅は、まだつぼみ。
花開くまでに1、2週間かかるでしょう。
どういうわけか、うちでは白梅が1月に咲き、紅梅は1か月遅れます。
こんなにゆっくり、なんども梅を見たことはありません。なにしろ外に出られないし、出ても行くところがないので。

「東風吹かばにほひおこせよ梅の花
あるじなしとて春な忘れそ」
菅原道真が春を愛でる典雅な歌と思ったら、これ、都落ちの歌だったんですね。
無念だったのか、諦念だったのか、その後こころは鎮まったのか。そんな思いを超えた梅の花、と読みたい気分です。
(2021年2月10日)