ラッキン、ついにニューヨーク進出。危うし、スターバックス!
ラッキンは中国のコーヒー・チェーン、いわば中国のスタバです。そのラッキンがアメリカでスタバに挑戦している。
ガーディアン記事のユーモラスなトーンに笑いました(The rapid rise of Luckin coffee: is this the end of the Starbucks supremacy? 30 Jul 2025. The Guardian)。
「中国チェーンは“アップル・アメリカーノ”や“ココナツ・ラテ”でライバルに勝てるか」という記事は、コーヒー戦争の勃発をQ&A形式で伝えています。

(Credit: Baycrest, Openverse)
なんて名だ?――ラッキン。
年齢は?――7歳。2017年10月創業。
見たことないな――中国発だから。ニューヨークに2店を開いたばかり。でもチェーン全体では2万店舗あり、なお増加中。新興大企業だ。
中国人が飲むのは、お茶でしょ?――中国は1999年にスタバが進出、コーヒーチェーンが定着した。でもいまは、スタバよりラッキンのほうが大きい。
どこがいいんだろう?――注文と支払いをスマホで完全自動化。待たずにサッと受け取れるから、便利だよね。
味はどうなの?――ほんとのコーヒー飲みたきゃ、ラッキンでもスタバでもないだろ。
キャラメル・マキアートはスタバでなきゃ飲めないよね?――ラッキンのベストセラーは、ココナツ・ラテ。アップル・フィジー・アメリカーノってのもある。
アップル何?――りんごジュースと炭酸の入ったコーヒーだって。
で、スタバのラッキンへの対抗策はあるの?――店の数を減らしている。
大丈夫か、スタバ?――スタバはスマホ注文だけの店を90店、閉鎖している。「地域のコーヒー店」に集中するためだとか。
ラッキンと正反対の方向だね――人間がニッコリ対面で迎えるスタバと、全自動で会話はないけど早くて便利なラッキン、この対立だね。
スタバは負けそう?――そうともいえない。ラッキンの年商は47億ドル、スタバは360億ドル、まだ相当な開きがある。

ラッキンは日本にはまだないので、対決のようすはわからない。
でも、スマホでの自動化を極限にで進めているラッキンと、いったんそうしたけれど、やっぱり人間の対面にもどるスタバ、このちがいだろうとわかる。アナログ世代は人間の応対を選ぶけれど、デジタル世代は人間なしでスマホ画面がいいのかもしれない。コーヒー商戦というより、文化の対決という感じもする。結末はどうなるんでしょうか。
(2025年8月1日)