抵抗の精神分析 2
精神分析というものを、ぼくはずっと疑っていました。 そんなものでどう精神病に向き合えるのかと。きっと、ドラマや映画の精神分析に毒されていたからでしょう。カウチに横たわる患者が想念をしゃべり、精神科医が病気を解明するファ […]
精神分析というものを、ぼくはずっと疑っていました。 そんなものでどう精神病に向き合えるのかと。きっと、ドラマや映画の精神分析に毒されていたからでしょう。カウチに横たわる患者が想念をしゃべり、精神科医が病気を解明するファ […]
2週間ほど前、精神分析の本を1冊、読み終えました。『人はみな妄想する』という、松本卓也さんの著作です。 400ページ以上の学術書だから、読みとおせる自信はなかった。でも書いた松本さんが抜群に頭のいい人なので、しろうとの
自閉症の常識が変わっています。 自閉症はほとんどが男児で女児は少ないといわれてきたけれど、そうではない。自閉症は急増していると騒ぐ人がいるけれど、それもちがう。自分自身が自閉症と診断された著名な科学者が指摘しています(
双極性障害で、14年間“プロの精神病患者”だったにもかかわらず、薬をやめ健康になったローラ・デラノさんの記事を、前回このブログで紹介しました(3月19日。The New York Times, March 17, 20
精神病の薬をやめる人が増えている。 精神医療の専門記者、エレン・バリーさんが新しい記事を書きました。うつや双極性障害などで薬を服用してきた人が、ネット上でつながり、仲間の支援、ピアサポートを受けながら薬をやめる動きが広
精神分析の本はあまたあるけれど、ほとんどはフロイト、ラカンを踏襲しています。ぼくはこれまで1冊読んだだけですが、とても理解はできなかった。精神分析では、精神科医と患者が1対1で向き合うという。そんなのむりだとしか思えま
先週、フェリックス・ガタリの『精神分析と横断性』を読み終えました。 何という本を読んでしまったかというのが、まず浮かぶ正直な感想です。翻訳者の杉村昌昭さんは「訳者あとがき」で、これは「奇書」であり、「思想の“びっくり箱
去年以来、フェリックス・ガタリについて何度も書いてきました。 ガタリと精神医療、とくに北海道の浦河ひがし町診療所とのつながりについて。 この二つがつながっているというのはぼくの勝手な言い分で、ほかにそんなことをいう人は
世界の裏側ということばとともに、ガタリの思想を推測できるのが「小集団」です。 小集団とは、「それぞれの工場、それぞれの街、それぞれの学校」で、そこにいる人々が自分たち自身に「君臨する」集まりらしい。「基盤的グループや人
世界の裏側。 ここしばらく、このことばをくりかえし頭に浮かべています。 精神分析家で哲学者のフェリックス・ガタリがいいました。正確には、本人と交流があった作家のマリー・ドゥピュセが、ガタリを回想するなかで出てくる表現で