依存はややこしい
依存をめぐる議論が微妙に変化しています。 かつて断定的だった議論が、よりニュアンスを帯びたものになっている。科学的には望ましい方向だけれど、一般社会にはますますわかりにくくなっています(Rethinking Addic […]
依存をめぐる議論が微妙に変化しています。 かつて断定的だった議論が、よりニュアンスを帯びたものになっている。科学的には望ましい方向だけれど、一般社会にはますますわかりにくくなっています(Rethinking Addic […]
オレゴン州の薬物対策が後退しました。 麻薬などの薬物を合法化していたのが、9月から再び非合法化されたのです。この合法化/非合法化の行ったり来たりを見ていると、依存症や精神科の課題はとにかく手間がかかる、理念だけでは進ま
先週、シカゴで開かれた民主党大会はひさしぶりに楽しいイベントでした。 ミシェル・オバマ元大統領夫人を頂点に、これでもかと出てくることばと熱気のうねり。ネットでも十分堪能できました。 印象に残るのは、ひとりの若者が登場し
精神病の治療は、患者の状態だけみていても進まない。経済や雇用、温暖化や環境など、世界の「大きな状況」も考慮しなければならない。 新しい研究が、このように主張しています。 ようやくそこまで来たかと、ぼくは膝を打ちました。
先週、フランソワ・トスケルについて書きました。 20世紀の南フランスで、前衛的な精神科を実践した精神科医です。鉄格子を廃止し、患者の束縛をなくし、医者と患者を対等な存在とみなしました。 イタリアが1970年代に精神科病
アール・ブリュットを正面から取りあげた美術展が開かれています。「フランソワ・トスケル:アバンギャルド精神医学とアール・ブリュットの誕生」と題する展示で、ニューヨークのアメリカン・フォーク・アート美術館でことし4月から8
アダルト・チルドレンからインナー・チルドレンへ、そしていまエストレンジメント(estrangement)、「縁切り」へ? 子ども時代のトラウマを抱える人が、「回復」するために親との縁を切る。 そんなことを治療の一環とし
きのう東京や横浜に「浦河的なものがない」と書きました。それは「オープンダイアローグ」に触れたときにも感じたことです。 オープンダイアローグは斬新な、きわめて可能性のある試みです。でもそれが発祥の地、フィンランドを遠く
あたしのグチ、聞いてくれますか? ランチの席で唐突にZさんが尋ねてきました。北海道浦河町の精神科でたくさんの仲間を作った人です。いまは東京で子育て支援の活動などをしているらしい。 いいよ、そのあとでぼくのグチも聞いても
おなじ苦労のくり返し。 まったくおなじではない。おなじ苦労をちがう人がになう。だから苦労がやむことはない。古い苦労はいつも新しい。 禅問答みたいですが、精神障害者の苦労のことです。 この10日ほど北海道浦河町に滞在し