ハンバーガーをやめよう。
アメリカだと反発が激しいけれど、日本だからいいます。
ハンバーガーは温暖化を進め、地球を壊し、牛の虐待になる。だからやめよう。
かつてマクドナルドの常連だったぼくがこんなことをいうのは噴飯ものです。わかってます。でもコラムニストのマイケル・グルンワルドさんに唱和して声を上げます。牛肉を食べるのはやめましょう(No One Wants to Say ‘Put Down That Burger,’ but We Really Should. Dec. 15, 2022. By Michael Grunwald. The New York Times)。
グルンワルドさんはいいます。
地球上の生物は6千6百万年前、大絶滅を経験した。大隕石が地球に衝突し、恐竜をはじめとする多くの生物が死に絶えた。それに匹敵する大惨事がいま起きている。今回は隕石ではなくぼくら人類が原因です。これをなんとかしなければならない。
カナダで国連の「生物多様性会議」が開かれ、地球上の多くの生物が絶滅していることが深刻な問題として議論されました。
会議はいいんだけど、明確な方針が出せないんだよねと、グルンワルドさんはなげきます。国連だろうがどこだろうが、ハンバーガーをやめろなんていったら農民は怒り、政治家は落選する。だから国連の会議では「農業技術を改善して、どうのこうの」と、よくわからないことしかいえない。
でも私はいう。牛肉を食べるな、ハンバーガーに手を出すな。
グルンワルドさんはいいます。
いまや地球上で、人が住める土地の半分は農地だ。その農地の多くが過剰な消費のために、牛や豚、鶏といった贅沢品を人間がふんだんに食べるために使われている。
・・・牛肉生産のために必要とされる農地は、ポテトの100倍の土地を必要とする。畜産業は人類が必要とするカロリーの20%を供給するのに、農地の80%を使っている。牛肉生産はアマゾンの熱帯雨林消滅の最大の原因だ・・・
不都合な真実は、「牛や鶏を食べつづけるのは、希少種のコンゴウインコやジャガーを食べるのとおなじことだ」とまでいっています。
ほんの10年前、ぼくはこういう主張を無視していました。
そんなのできるわけないと。でもだんだん牛肉に対するイメージが変わっています。最近は微妙に距離をおくようになりました。今夜はすき焼きより、寄せ鍋かな、など。
歳のせいでもあるんですけれどね。
(2022年12月26日)