ひとり暮らしの高齢者が、自宅の空いている部屋を貸して「ホームシェア」をする。そういうライフスタイルを実現する人を「ゴールデン・ガールズ」と呼ぶようです。
住みなれた家で暮らしたいという高齢者と、住宅危機を抜け出したい人びとを助ける社会のしくみが広がっています(Older Adults Turn to ‘Golden Girls’ Housing. June 27, 2026. The New York Times)。
コロラド州デンバーにいるシャーリー・ジネットさんは89歳、夫に先立たれて広い家にひとり暮らしです。最近何度か転倒し、ひとりでいることが不安になりました。
そこにやって来たのが、スーザン・ビーズさんという79歳の女性です。ビーズさんはそれまでアパートの家賃が月1500ドルで苦しかったけれど、800ドルという格安でビーズさんとホームシェアをすることになりました。間借りではなくシェアなので、日常的に顔を合わせ、庭仕事を手伝い、ゴミを出したり料理をしたりもします。

ジネットさんとビーズさんのホームシェアを仲介したのは、コロラド州にある「サンシャイン」(Sunshine Home Share Colorado)という非営利団体でした。2016年にこの団体を設立したアリソン・ジュコブスキーさんは、ホームシェアの需要は高いといいます。
「もう最初から、電話は鳴りっぱなし」
高齢女性のなかには、かつて家族と暮らした大きな家にひとりで暮らす人がたくさんいます。年金だけでは苦しいから、少しでも家賃収入があれば助かるという人もいる。一方、そういう「がらがらになった家」をほどほどの家賃で「シェア」したい人もたくさんいる。彼らを引き合わせるのがサンシャインの仕事です。
他人同士が共同生活をはじめるので、引き合わせには十分な調査や説明、また事後のトラブル対応なども必要です。手間はかかるけれど、サンシャインは去年31件のホームシェアを実現しました。
先進の地であるオレゴン州では、過去5年で7千人のホームシェアを扱ったそうです。ペンシルベニア州などではホームシェアを進めるための「ゴールデン・ガールズ法」という法案が提出され、州議会で議論がはじまりました。

ところでなぜ「ゴールデン・ボーイズ」ではなく、「ゴールデン・ガールズ」なのか。
これ、1970年代のテレビ番組からきているようです。偶然知り合った4人の高齢女性がいっしょに暮らすことになり、そこで起きるあれこれがコメディになった。
そういうふうに、他人同士でもいっしょに暮らせるのはおおむね女性です。男性は、とくに高齢になると、たがいにつながる力がない。
楽しそうなおばあちゃんたち、うらやましいですね。
(2026年6月29日)
