滅亡のシナリオ
明日世界が滅びるとも、きょう私はリンゴの木を植える。 マルティン・ルターのことばですが、「世界が滅びる」のはむかしから究極の大異変です。そういう破滅を止めるヒーローが登場する、というのがSFやアクション映画の定番ですが […]
明日世界が滅びるとも、きょう私はリンゴの木を植える。 マルティン・ルターのことばですが、「世界が滅びる」のはむかしから究極の大異変です。そういう破滅を止めるヒーローが登場する、というのがSFやアクション映画の定番ですが […]
AI、人工知能は高度な情報処理をするけれど、常識がない。 AIのエキスパートの興味深いインタビューがニューヨーク・タイムズ・マガジンに載っていて、なるほどそういうことかとよくわかった気になりました。ほんとの専門家は、し
AIの世界でいま一番ホットなのは「チャットGPT」というソフトらしい。 11月30日に公表されたもので、オープンAI(OpenAI)というサイトにアクセスすれば誰でも使うことができます。AIだから相手はコンピュータです
もう一冊、最近気に入った本を紹介します。 永井玲衣さんの『水中の哲学者たち』(晶文社)。永井さんは若い世代の哲学者で、町に出て企業に行ったり学校に行ったりお寺に行ったりしながら、哲学対話をいろいろな形でくり広げている。
精神科と現代思想についてのまとまりのない議論が、はじめたときよりさらに散らかっています。このへんで一度、これまでの話をまとめましょう。結論ではなく途中経過、ジル・ドゥルーズもいうように、すべては生成段階の途中です。
思索の巨人、ミシェル・フーコーは1984年に亡くなりました。 新聞に死亡記事が載ったのをいまでも覚えています。すごい人がいなくなったとは思ったけれど、何がどのくらいすごいのか、ぼくにはわかっていなかった。幾つもの著作を
浦河ひがし町診療所では5月、「精神科の歴史を語る座談会」がありました。ベテランの看護師が精神科の今昔を語り、記録に残す試みです。 40年前の精神科は、患者を鉄格子のついた病棟に閉じこめ、無数の規則と罰則で管理する収容所
浦河の精神科が現代思想とつながっているとぼくが書くのは、浦河のヨイショではありません。デリダやフーコーの名で権威づけするためでもない。だいいち浦河の人たちってそんなにすごくないし、権威なんてものを嫌悪しますから。 じゃ
秩序と逸脱をめぐって、北海道浦河町の精神科と現代思想のつながりを書いてきました。 書きながら、途方にくれています。こんなテーマで書く力が自分にあるとは思えないのに、どういうわけか書きはじめてしまった。いま書かなければ、
『現代思想入門』は20世紀フランス哲学の巨人、ジャック・デリダとジル・ドゥルーズ、ミシェル・フーコーの3人を扱っています。「この三人で現代思想のイメージがつかめる!」という著者の千葉雅也さんは、3人の足跡を “脱構築”と